医院経営がうまくいかない３つの理由

一つ目の理由は、「どんな医院にしたいかという想いや狙いが院内で共有されていない」ということです。

自分たちはどのような医院だと患者様に思われたいか、他の医院とは何が違うのか、スタッフはどんな能力を磨いていくべきなのか…そういった「目指す姿」が明確になっておらず誰も理解していない。そうなると、当たり前ですがスタッフの動きはバラバラになります。

いい医院をつくりたければ、「どんな医院がいい医院なのか？」ということについて意思疎通が必要になります。これができていないと、せっかくの頑張りが無駄になってしまうのです。

二つ目の理由は、「仕事が仕組み化されていない」ということです。

仕組み化というのは、仕事の手順をあらかじめ決めておいて、マニュアルなどで担当者に落とし込み、再現性のある仕事のやり方をすることをいいます。

歯科医院の現場ではさまざまなトラブルやイレギュラーな出来事が起こります。そういった際に、スタッフがどのように対応すべきかが決まっておらず、担当者の判断でその場限りの対処で済ませてしまうと、一向にトラブルやミスが絶えないストレスフルな職場となってしまいます。

仕組み化ができていれば防げたはずのミスが度々発生し、それでスタッフが叱られる…そのような悪循環に陥っている医院様が非常に多いのです。これでは一枚岩の組織をつくっていくことはできません。

そして三つ目の理由は、「儲かるビジネスモデルになっていない」ということです。

継続的な人口減少が確定している日本において、今後医院経営で安定して収益をあげていくためには、しっかり経営戦略を立てて、儲かるビジネスモデルをつくっていく必要があります。具体的には自費治療や予防歯科の売上を増やし、それらを望む患者様をしっかり集める仕組みをつくることです。

ビジネスモデルの良し悪しによって、同じ頑張りでも成果はまったく違ってきます。どうせやるなら、患者様にためになり、しかもちゃんと収益があげられるかたちをつくらないと非常にもったいないのです。